「寝転ぶと反ってしまう」「座るとすぐ崩れる」

25.08.22
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TLR(緊張性迷路反射)

という体のしくみ

こんにちは。

のびのび広場エミタス代表の山口です。


川越市で放課後等デイサービス・

児童発達支援を行う中で、日々さまざまな

お子さまと関わっています。

お子さんにこんな様子はありませんか?

「寝転ぶと体がピンと反ってしまう」
「座ると背中が丸まって、すぐに姿勢が崩れる」
「うつ伏せをとても嫌がる」

実はその背景に、緊張性迷路反射

(TLR:Tonic Labyrinthine Reflex)

という原始反射が関係している

ことがあります。


今回は、発達支援の視点から

TLRのしくみや子どもへの影響、

支援の工夫について分かりやすくご紹介します。

TLRとは?

TLRは重力に対して体が無意識に

反応する原始反射です。

  • 仰向けになる → 体が自然に反ろうとする

  • うつ伏せになる → 体が丸まろうとする

赤ちゃんが生まれたときに備わっており、

重力を感じながら体を使うために

必要な一時的な反応です。


通常は 生後4か月頃までに統合(消えていく)

のが理想とされています。

TLRが残っているとどうなる?

成長の過程で統合されずに残ってしまうと、

次のような様子が見られることがあります。

  • 座っていても体が反って安定しない

  • うつ伏せや前かがみの姿勢が苦手

  • 筋肉の緊張が強く、リラックスしにくい

  • 緊張しやすく疲れやすい → 集中力が続かない

  • 書く・読む・姿勢保持などで苦手さが出やすい

👉 見た目には「姿勢が悪い」「落ち着きがない」と

誤解されやすいですが、実際には体の反射的な反応

背景にあります。

学習や生活での“つまずき”の例

  • 椅子に座っていても体勢がすぐ崩れる

  • だらしない姿勢に見られてしまう

  • 視線が安定せず、読み書きに時間がかかる

  • 運動のときにバランスを崩しやすい

これらは「やる気がない」のではなく、

身体の反射が学習や生活を妨げている

可能性があります。

支援のアプローチ

TLRの影響が見られる子どもに

対しては、次のような工夫が

効果的です。

  • 深い呼吸ややさしいタッチで体の緊張をゆるめる

  • 寝転んで「反る」「丸める」といった動きを遊びに取り入れる

  • バランスボールや揺れ遊び、うつ伏せでの感覚刺激

  • 頑張らせすぎず、安心できる環境を整える

👉 「無理にやらせる」のではなく、

体が自然に育ちやすい環境づくりが大切です。

「反る」「丸まる」にも

意味がある

TLRが残っていると、子どもは無意識の体の

反応に振り回され、姿勢や集中に

困りごとが出やすくなります。


それは「姿勢が悪い」からでも「努力不足」

だからでもなく、体の仕組み

関係しているのです。

大切なのは、子どもの体の反応を理解し、


「どうすれば心地よく体を使えるかな?」


という視点で見守っていくことです。

✏️ 次回予告
次回は「ガラント反射」について

詳しく解説します。

背中をなぞると体がくねる、この反射が残ると

「じっと座っていられない」

「落ち着きがない」と

見られてしまうことも。

ガラント反射と子どもの発達との関わりを

分かりやすくお伝えします。

川越市で放課後等デイサービス・

児童発達支援をお探しの方へ

のびのび広場エミタスは、埼玉県川越市

でお子さまの発達をサポートしています。

現在、笠幡教室・野田教室で療育を

行っており、的場教室は2025年11月

オープン予定です。


遊び・運動・食育を取り入れた療育で、

お子さまが安心して成長できる

環境を整えています。

見学や体験も随時受付中です。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

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