姿勢が安定せず集中力が続きにくい?

25.08.23
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姿勢や集中に影響する

“背中の反射”ガラント反射

こんにちは。

のびのび広場エミタス代表の山口です。


川越市で放課後等デイサービス・

児童発達支援を行う中で、日々さまざまな

お子さまと関わっています。

「じっと座っていられない」


「姿勢がすぐ崩れてしまう」


「体をくねらせる動きが多い」

こうした子どもの様子を見て、


「落ち着きがないのかな?」


「集中力が足りないのでは?」


と感じたことはありませんか?

実は、その背景には

ガラント反射(Galant Reflex) という

原始反射が関わっている場合があります。

今回は、この反射の特徴と発達への影響、

支援のヒントについて詳しくご紹介します。

ガラント反射とは?

ガラント反射は、生まれた赤ちゃんに

備わっている原始反射のひとつです。

  • 赤ちゃんをうつ伏せにして背骨の横(腰のあたり)を軽くなぞると、刺激を受けた側に体を反らせる

  • 出産のとき、産道を通り抜けるのを助ける役割を持っている

  • 通常は 生後4〜6か月頃までに自然に統合(消失) していく

この反射は「背中の反応」として体の発達に大切な

役割を果たしますが、成長しても残っていると

生活や学習に影響を与えることがあります。

ガラント反射が残っている

とどうなる?

統合されずに残っていると、

次のような特徴が見られることがあります。

  • 椅子に座っていても落ち着かず、体をよく動かす

  • 体を左右にくねらせるような仕草が多い

  • 長時間じっとしていることが苦手

  • 姿勢が安定せず、集中力が続きにくい

  • 衣服や椅子の背もたれが触れるだけでも違和感を覚える

👉 見た目には

「ソワソワしている」

「集中できない」

と見られがちですが、実際には

体が刺激に無意識に反応して

しまっている状態 です。

学習や生活への影響

ガラント反射が残っていると、

学習や日常生活に次のような

つまずきが出やすくなります。

  • 授業中に姿勢を保てず、注意が散りやすい

  • ノートやプリントに集中できず、学習効率が下がる

  • 運動時にバランスが取りにくく、体のコントロールが難しい

  • 「落ち着きがない」と指摘されやすい

これらは子どものやる気や性格の

問題ではなく、体の仕組みからくる

動きのクセが背景にあるのです。

支援のアプローチ

放課後等デイサービスやご家庭でできる

工夫としては、次のようなサポートが

役立ちます。

  • 背中や腰に心地よいタッチを取り入れ、刺激への過敏さを和らげる

  • バランスボールやゆらゆら遊びなどで体幹を安定させる

  • 長時間座るのではなく、姿勢を変えながら学習できる環境を整える

  • 無理に「じっとさせる」のではなく、自然に落ち着ける工夫をする

👉 大切なのは、「落ち着かせること」よりも

安心して体を使える環境づくり です。

落ち着きのなさは体のサインかも

ガラント反射が残っていると、子どもは

「じっと座っていられない」

「集中できない」

と誤解されがちです。


しかし実際は、体の反射的な動きが

コントロールしにくい状態であり、

努力不足や性格の問題ではありません。

まずは

「そういう体の仕組みがある」と理解すること。


そして子どもが少しでも楽に姿勢を保ち、

安心して学べるように支援していくことが

大切です。

次回予告


次回は「探索反射・吸綴反射」について

取り上げます。

授乳や口の動きに関わるこれらの反射が、

発達の中でどんな役割を持ち、成長とともに

どのように影響していくのかを詳しく解説します。

川越市で放課後等デイサービス・

児童発達支援をお探しの方へ

のびのび広場エミタスは、埼玉県川越市

でお子さまの発達をサポートしています。

現在、笠幡教室・野田教室で療育を

行っており、的場教室は2025年11月

オープン予定です。


遊び・運動・食育を取り入れた療育で、

お子さまが安心して成長できる

環境を整えています。

見学や体験も随時受付中です。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

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