姿勢が気になるお子さまへ

25.08.17
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「原始反射」という発達のサイン

こんにちは。

のびのび広場エミタス代表の山口です。


川越市で放課後等デイサービス・

児童発達支援を行う中で、日々さまざまな

お子さまと関わっています。

今回のテーマは「原始反射」。


お子さまの姿勢が崩れやすかったり、

じっと座っていられなかったり、

動作がぎこちなく見える——

そんなとき、その背景には原始反射という

体の反応が関係していることがあります。

「姿勢が悪い」だけではない?——体が出すサイン

「ちゃんと座りなさい」と声をかけても、

左右に傾いたり腰が落ちたりする。


こうした様子は、単なる筋力不足や

集中力の問題ではなく、体の発達の土台に

関わる反応が残っている場合があります。

整体師として現場で感じるのは、

努力や意識だけでは改善しにくい“身体のクセ”を

持つお子さまが少なくないということです。

その一因が、成長の過程で本来は自然に

消えていくはずの原始反射です。

原始反射とは?

原始反射とは、赤ちゃんが生まれながらに

持つ本能的な体の反応です。


たとえば——

  • モロー反射:大きな音で手足を大きく広げる

  • 探索反射:頬に触れると口を探す

  • 把握反射:指に触れると強く握る

これらは生命を守るための大切な

反応ですが、成長とともに役割を終え、

自然に消えていきます。


しかし、発達の過程で統合されず

残ってしまうことがあり、その場合、

姿勢や動作に影響を与えることがあります。

原始反射が残っていると起こりやすいこと

  • 長く座っていられない、すぐ姿勢が崩れる

  • 光や音に敏感で集中が続かない

  • 動きがぎこちなく、左右の手足の連動が弱い

  • 気持ちが不安定になりやすい

これらは見た目には「姿勢が悪い」

「落ち着きがない」と思われがちですが、

実際は体の無意識の反応

影響している可能性があります。

なぜ原始反射が残ってしまうのか?

要因は一つではありませんが、

次のようなことが考えられます。

  • 出産や乳児期のストレス

  • ハイハイや寝返りなど、発達に必要な動きの不足

  • 感覚統合の未発達

原始反射が残っていること自体が悪いのではなく、

「その子に合った発達支援が必要」という

サインとして捉えることが大切です。

原始反射と姿勢・感覚のつながり

未統合の原始反射があると——

  • 音に敏感に反応し体が大きく動く(モロー反射)

  • 顔を向けるだけで無意識に手足が伸びる(ATNR)

  • バランスが取りにくくふらつきやすい

このように、本人の意志に関係なく

体が動くため、「正しい姿勢」を維持する

ことが難しくなります。

エミタスで行うアプローチ

私たちは無理な姿勢矯正ではなく、

  • 体幹や軸を整える運動

  • 呼吸を深めてリラックスする練習

  • 感覚を育む遊びや運動

を通して、お子さまの体が安心して動ける

土台づくりを支援します。

姿勢のクセは成長のヒント

お子さまの姿勢や動きは、発達のサインを映す鏡です。


「落ち着きがない」「姿勢が悪い」と見える

行動の裏には、体の発達段階や感覚の課題

隠れていることがあります。

次回は、情緒や感覚に深く関わる恐怖麻痺反射

についてお話しします。

川越市で放課後等デイサービス・児童発達支援をお探しの方へ


のびのび広場エミタスでは、

笠幡教室・野田教室で療育を行っており、

的場教室は2025年11月にオープン予定です。


見学・体験も随時受付中ですので、

お気軽にお問い合わせください。

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