姿勢が気になるお子さまへ
「原始反射」という発達のサイン
こんにちは。
のびのび広場エミタス代表の山口です。
川越市で放課後等デイサービス・
児童発達支援を行う中で、日々さまざまな
お子さまと関わっています。
今回のテーマは「原始反射」。
お子さまの姿勢が崩れやすかったり、
じっと座っていられなかったり、
動作がぎこちなく見える——
そんなとき、その背景には原始反射という
体の反応が関係していることがあります。
「姿勢が悪い」だけではない?——体が出すサイン
「ちゃんと座りなさい」と声をかけても、
左右に傾いたり腰が落ちたりする。
こうした様子は、単なる筋力不足や
集中力の問題ではなく、体の発達の土台に
関わる反応が残っている場合があります。
整体師として現場で感じるのは、
努力や意識だけでは改善しにくい“身体のクセ”を
持つお子さまが少なくないということです。
その一因が、成長の過程で本来は自然に
消えていくはずの原始反射です。
原始反射とは?
原始反射とは、赤ちゃんが生まれながらに
持つ本能的な体の反応です。
たとえば——
-
モロー反射:大きな音で手足を大きく広げる
-
探索反射:頬に触れると口を探す
-
把握反射:指に触れると強く握る
これらは生命を守るための大切な
反応ですが、成長とともに役割を終え、
自然に消えていきます。
しかし、発達の過程で統合されず
残ってしまうことがあり、その場合、
姿勢や動作に影響を与えることがあります。
原始反射が残っていると起こりやすいこと
-
長く座っていられない、すぐ姿勢が崩れる
-
光や音に敏感で集中が続かない
-
動きがぎこちなく、左右の手足の連動が弱い
-
気持ちが不安定になりやすい
これらは見た目には「姿勢が悪い」
「落ち着きがない」と思われがちですが、
実際は体の無意識の反応が
影響している可能性があります。
なぜ原始反射が残ってしまうのか?
要因は一つではありませんが、
次のようなことが考えられます。
-
出産や乳児期のストレス
-
ハイハイや寝返りなど、発達に必要な動きの不足
-
感覚統合の未発達
原始反射が残っていること自体が悪いのではなく、
「その子に合った発達支援が必要」という
サインとして捉えることが大切です。
原始反射と姿勢・感覚のつながり
未統合の原始反射があると——
-
音に敏感に反応し体が大きく動く(モロー反射)
-
顔を向けるだけで無意識に手足が伸びる(ATNR)
-
バランスが取りにくくふらつきやすい
このように、本人の意志に関係なく
体が動くため、「正しい姿勢」を維持する
ことが難しくなります。
エミタスで行うアプローチ
私たちは無理な姿勢矯正ではなく、
-
体幹や軸を整える運動
-
呼吸を深めてリラックスする練習
-
感覚を育む遊びや運動
を通して、お子さまの体が安心して動ける
土台づくりを支援します。
姿勢のクセは成長のヒント
お子さまの姿勢や動きは、発達のサインを映す鏡です。
「落ち着きがない」「姿勢が悪い」と見える
行動の裏には、体の発達段階や感覚の課題が
隠れていることがあります。
次回は、情緒や感覚に深く関わる恐怖麻痺反射
についてお話しします。
川越市で放課後等デイサービス・児童発達支援をお探しの方へ
のびのび広場エミタスでは、
笠幡教室・野田教室で療育を行っており、
的場教室は2025年11月にオープン予定です。
見学・体験も随時受付中ですので、
お気軽にお問い合わせください。
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