書く・読む・体がちぐはぐ?

25.08.20
Pocket

ATNR(左右非対称性緊張性頸反射)

という“動きのクセ”

こんにちは。

のびのび広場エミタス代表の山口です。


川越市で放課後等デイサービス・

児童発達支援を行う中で、日々さまざまな

お子さまと関わっています。

「ノートに文字を書こうと

すると体が傾いてしまう」


「片手で支えないと姿勢が崩れてしまう」


「頭を動かすと一緒に体まで

ついていってしまう」

子どもたちのこんな姿を見て、


「落ち着きがないのかな?」
「姿勢が悪いなあ」
と感じたことはありませんか?

実はその背景に、

ATNR(左右非対称性緊張性頸反射)

という“原始反射”が関わっている

場合があります。


今回は、発達支援の視点から「ATNRとは何か」

「子どもたちの生活にどんな影響があるのか」

を分かりやすくご紹介します。

ATNRとは?

赤ちゃんが生まれたときに

備わっている「原始反射」のひとつです。

  • 首を横に向けると、顔を向けた側の手足が自然に伸びる

  • 反対側の手足は曲がる

という特徴があり、通常は 生後4〜6か月頃に

自然と統合(消失)していきます。

これは赤ちゃんが成長するうえで

大切な動きのひとつですが、大きくなっても

この反射が残っていると、頭と体の動きを

分けることが苦手になってしまいます。

ATNRが残っていると

出やすい特徴

  • 書くときに頭と体が同時に動いてしまう

  • 片手作業が苦手で、両手を上手に協調できない

  • 視線がズレてノートや黒板が見にくい

  • 体が斜めになったり、姿勢を保ちにくい

  • スポーツで左右のバランスが取りにくい

👉 このように、日常生活や学習に

「動きのクセ」として現れることがあります。

学習や集中への影響

  • 椅子に座っていても体がまっすぐ保ちにくい

  • 読む・書く動作に集中しづらい

  • 板書のときに目線をスムーズに動かせない

  • 無意識に体が緊張して疲れやすい

  • 字が曲がったり、マス目からはみ出しやすい

「もっと丁寧に書きなさい」

「ちゃんと座って!」と声をかけても、

改善が見られないときは、

努力不足ではなく身体のしくみ

関係しているのかもしれません。

支援のポイント

ATNRが残っている子どもたちには、

次のようなアプローチが役立ちます。

  • 首や肩、背中をほぐし、体の緊張を和らげる

  • 背骨や体幹を安定させる動きを促す

  • 首と手足が過剰に連動しないよう「体の分化」をサポート

  • 左右交互のゆったりした運動を取り入れ、反射を整えていく

👉 「体の安心感」が育つことが、

集中力や学習意欲の土台になります。

「うまくできない」のは努力不足じゃない

ATNRが残っていると、子どもたちは

姿勢や動作に“ぎこちなさ”が出て

しまいます。


しかし、それはやる気や集中力の

問題ではなく、無意識に働く

身体の反応の影響かもしれません。

大切なのは、


「そういう身体のしくみがある」

ことをまず知ること。


そして「どうすれば無理なく動けるのか」

を一緒に探していくことです。

次回は、「立つ・座る」が

ぎこちないのはなぜ?

STNR(対称性緊張性頸反射)

についてご紹介します。

川越市で放課後等デイサービス・

児童発達支援をお探しの方へ

のびのび広場エミタスは、埼玉県川越市

でお子さまの発達をサポートしています。

現在、笠幡教室・野田教室で療育を

行っており、的場教室は2025年11月

オープン予定です。


遊び・運動・食育を取り入れた療育で、

お子さまが安心して成長できる

環境を整えています。

見学や体験も随時受付中です。

どうぞお気軽にお問い合わせください。

関連記事

埼玉県川越市放課後等デイサービスのびのび広場エミタスへスマホでお問合せ
埼玉県川越市の放課後等デイサービス・発達支援事業所のびのび広場エミタスLINE登録バナー