食べにくい・発音が不明瞭?
食べる力と発達を支える“口の反射”
こんにちは。
のびのび広場エミタス代表の山口です。
川越市で放課後等デイサービス・
児童発達支援を行う中で、日々さまざまな
お子さまと関わっています。
「赤ちゃんのほっぺに触れると顔をそちらに向ける」
「口に触れたものをチュッチュと吸おうとする」
こうした赤ちゃん特有の反応を
見たことはありませんか?
これらは
探索反射(Rooting Reflex) と
吸綴反射(Sucking Reflex) と
呼ばれる原始反射で、生きていくために
とても大切な役割を持っています。
今回は、この2つの反射の特徴と子どもの
発達との関わり、そして支援の視点を
お伝えします。
探索反射とは?
探索反射は、赤ちゃんが 母乳やミルクを
飲むための場所を探す動き です。
-
頬や口の周りに触れると、刺激のある方へ顔を向ける
-
授乳時におっぱいや哺乳瓶を探し当てるために必要な反射
-
通常は 生後3〜4か月頃までに統合(消失) する
👉 赤ちゃんにとっては「食べる力」を
育てる入り口となる反射です。
吸綴反射とは?
吸綴反射は、口に触れたものを
自然に吸おうとする反応 です。
-
乳首や指が口に入ると、チュッチュと吸い始める
-
母乳やミルクを飲むために欠かせない動き
-
通常は 生後4か月頃までに統合 し、その後は「意識的な吸う・飲み込む」動作に発達していく
👉 吸綴反射のおかげで赤ちゃんは
栄養を摂取し、生きる力を育んでいきます。
探索反射・吸綴反射が
残っていると?
成長してからも反射が統合されずに残っている場合、
以下のような困りごとにつながることがあります。
-
食べ物の咀嚼や飲み込みがぎこちない
-
歯磨きや口の周りの刺激を嫌がりやすい
-
よだれが多く出る/口が開きがちになる
-
発音が不明瞭になる
-
集中力が続かない、姿勢保持が苦手
👉 これは「努力不足」ではなく、
体に残った反射的な動きの影響 です。
発達支援の視点からできること
探索反射や吸綴反射が残っている場合、
次のようなサポートが役立ちます。
-
口の周りをやさしく刺激し、感覚を整える
-
ストローや噛む動作を遊びの中で取り入れる
-
呼吸や口の動きを意識できる遊びを取り入れる
-
無理にやらせず、楽しく自然に取り組める工夫をする
👉 「口の安心感」を整えることが、
ことば・食べる力・集中力の
発達の土台になります。
食べる力の原点となる反射
探索反射・吸綴反射は、生まれてすぐの
赤ちゃんにとって命を守る大切な反射です。
ただし成長しても残っていると、
食べる・話す・集中するといった日常生活に
影響が出ることがあります。
子どもの
「食べにくさ」や
「口の動きのぎこちなさ」を見たとき、
「そういう反射の影響があるかもしれない」
と知ることが、支援の第一歩になります。
次回予告
次回は「足底反射」について詳しく解説します。
足の裏の反応が姿勢や歩行にどのように
つながっているのかをご紹介します。
川越市で放課後等デイサービス・
児童発達支援をお探しの方へ
のびのび広場エミタスは、埼玉県川越市
でお子さまの発達をサポートしています。
現在、笠幡教室・野田教室で療育を
行っており、的場教室は2025年11月
オープン予定です。
遊び・運動・食育を取り入れた療育で、
お子さまが安心して成長できる
環境を整えています。
見学や体験も随時受付中です。
どうぞお気軽にお問い合わせください。
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