ASDの子どもに見られる体の特徴と支援の工夫

25.10.07
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自閉スペクトラム症(ASD)の子どもたちは、

コミュニケーションや感覚の特性だけでなく、

「体の使い方」にも特徴が表れることが

あります。

それは単なる「不器用さ」や「姿勢の悪さ」

ではなく、脳や感覚の発達と深く関係している

サインです。

今回は、ASDの子どもに見られる

体の特徴と、それを支えるための具体的な

支援の工夫についてご紹介します。

ASDの子どもに見られる体の特徴

1. 姿勢保持が苦手

猫背になりやすかったり、

座っていても崩れやすいことがあります。

これは筋肉の緊張や体幹の弱さに

関係していることが多いです。

2. 動作のぎこちなさ

走る、ジャンプする、ボールを投げるなどの

動きにスムーズさが欠けることがあります。

協調運動が苦手なため、遊びや運動で

つまずくことも少なくありません。

3. 感覚の影響

  • 感覚過敏 → 音や光に反応して体がこわばる

  • 感覚鈍麻 → 痛みや疲れを感じにくい
    こうした感覚の特徴が体の動きに影響するケースもあります。

4. 体の位置を把握しづらい

「自分の体がどこにあるのか」を

感じにくい子もいます。

これを 固有感覚(プロプリオセプション)

の弱さと呼び、姿勢や運動のぎこちなさに

つながります。

支援の工夫:日常に取り入れられる工夫とは?

1. 動きを真似る遊び

  • ミラーダンス(鏡のように相手の動きを真似する)

  • 模倣体操(先生や保護者と一緒に同じ動きをする)

👉 「同じ動きができた!」という達成感が、自信にもつながります。

2. 強さや速さを感じる活動

  • トンネルくぐり

  • 押す・引く遊び

  • 布団に包まれる体験

👉 感覚に刺激を与えることで、体のコントロール力が高まります。

3. 体の境界を感じやすくする工夫

  • クッションやボールで軽く押される

  • 抱きしめられる感覚

  • 布で包まれる遊び

👉 「ここまでが自分の体」という感覚が分かりやすくなります。

ASDの子どもたちが見せる「体の特徴」は、

本人が困っているサインでもあります。
それを「できないこと」として

捉えるのではなく、支援のヒント として

活かすことが大切です。

  • 遊びを通して体を育てる

  • 感覚を整える工夫を取り入れる

  • 成功体験を積み重ねる

こうした支援が、子どもの安心感と

自信を育て、生活や学びを支える力になります。

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